ダニーTの映画ガチョ〜ン
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PART 40  2004.2.16更新

映画のフイルムは、いわばレンタルなので封切りのロードショー作品なら配給会社の倉庫から送られてきて、上映が終了したらまた倉庫に返送する。

最近のUIP映画のフイルムはロードショー作品になるとロンドンから200本以上送られてきて日本全国に配給され、一巻一巻フイルムがラッピングされていて文字通り封切りして1本の映画につなげて編集して上映ということになる。

しかし、単館作品の場合はそうはいかない。作品によって違うが、フイルム本数が多くて10本、少ないのになると2本とか1本なんて作品もあるので、日本全国流れ流れて使いまわしされる。

前に弘前のマリオンの社長にヘラルドの試写室であって、映画を見た後一緒に銀座で飲んだとき、「おめーはNEWプリント切っていいなー」と言われたことがある。

たしかに単館作品は東京・大阪からスタートしてその後、仙台・名古屋・札幌などの5大都市、その後から各都市に行き着くのだから青森は大体2・3ヶ月後になる。その間フイルムはいくつかの劇場の映写機に通されて、汚れ傷つき切り刻まれ痛んでいく。大事に大事に扱うところもあれば、シロウト同然のアルバイトが平気でぞんざいに扱うところもある。

これは当たり外れ、まったくの運まかせなのだ。めちゃくちゃなバラシ(フイルムを缶にもどすこと)をして、そのまま送って知らんフリみたいなこともある。

先日もアブラギトギトでしかもセロテープでつなげているなんて信じられないフィルムが送られてきて、そのギトギトをとるのに夜中まで作業したなんてこともある。だから上映前のテストは欠かせない。フイルム到着が遅れて上映前日ギリギリに着いて、テストが夜中になろうが朝になろうが、必ず一回はコンピュータにデータ入れてテストランをする。

そうしないと途中で休憩が入ったり、突然終わったり、ひどいのになると話の筋が跳んだりすることがあるので大変なのだ。それでも初日は胃が痛い。フイルムにコンピューターとシンクロさせるために銀紙のセンサーを付けるのだが、それが曲者(くせもの)で、米粒みたいなチッチャイ銀紙つけてそのまま剥がさないで転送するバカヤローなとこもあるので、本当に初日はサボテンみたいなナーバスな一日になる。

でも楽しみに待っているお客様に、お金を払って見に来てもらうのだからこれが当たり前のことなのだけど大変です。