ダニーTの映画ガチョ〜ン
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PART 42  2004.4.16更新

映画とテレビの狭間で

先日まで放送されていたTVドラマで「白い巨塔」と「砂の器」という、どちらも名作といわれた映画のテレビドラマ化した作品が放送されていた。

まずは「白い巨塔」。
財前五郎といえば田宮次郎といったイメージが強いこの作品、テレビでは唐沢寿明が財前五郎を演じ"みごとに"演じきったといって良いと思う。作品自体も大映が映画化した当時と何ら変わっていない医学界の内情を見せ付けられ原作の力というものと、人間の無力を良く描き出していた。

さて、「砂の器」である。正直に言うと僕は現在の日本人は昔と比べてずるくな ったと思う。
確かに偏見と差別が主人公に人殺しをさせてしまったのだろうが、父と子の放浪の根っこの部分を、映画ではハンセン病という長い間差別の根源の一つとして存在した病を元に、蔑まれ忌み嫌われて石もて追われた親子の放浪の旅を、TVではダム建設で意見が二分した集落での村八分に置き換えて殺人事件を犯した父と子の逃避行に置き換えたわけだが、映画を見た僕としては釈然としないものがあった。ましてや脚本に橋本忍と山田洋二の名前がTVにも出てくるのだから、この人たちも、TVだからどうでもいいのだろうか、と思ってしまった。差別と偏見という問題をオブラートで包み、この日本映画の名作をTV化したことについて正直”嫌だな”と思う僕はへそ曲がりなのだろうか。