デイジー川嶋の新世紀シネマエッセイ
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vol.041  2004.8.6更新

 長い旅だった初夏の「@ff第13回あおもり映画祭」が終わった。
4週間にも渡り、県内数ヶ所で開催する全国でも珍しい映画祭。訪れる他県の映画祭関係者がいつも驚くのがこのスタイルだ。
宣伝にお金をかけられない映画ファン手作りの映画祭なので、「初めて知った」とか「宣伝が下手だ」とか、いろんな反応がある。それでもちゃんとお客様は来ているし、これほどまでのパブリシティーを無料で展開できる地域イベントは少ないと思う。つまりは「情報の知り方」が各自違うだけのこと。新聞読んだら、全部の新聞に告知記事は出ているし、ネット上でも十分に出ている。タウン誌もほとんど網羅しているし。全ての情報を得る・与えることはできないけれど、必要な情報は探せば探せる。その程よい場所にいつでも種を蒔いているつもり。テレビや新聞に大キャンペーンCM・広告を出せるんなら出したっていいけどさ、それほどの規模の映画祭じゃないもん。むしろ、全国的に10年以上続けている地方の映画ファン手作りの映画祭って少なくなって来ている。巨大なスポンサーがついているわけじゃなく、行政主導で運営しているわけでもなく、地道に背伸びしないでやって来ただけのこと。

 いろんな意見があっていいんだけど、ネット上で偶然に出くわす映画ファンからの要望や書き込みに閉口する場面が多々ある。心温まる感謝の書き込みに感激することもある。ただ、映画祭関係者が全ての書き込みをチェックしているわけではないので、「直接言えばいいのに」と単純に思ってしまう。そのために「事務局」ってあるんだから。
要望の全てには応えられないけど、可能な限りお応えいたします。そして、「やる気があるんだったら、一緒にやりませんか?」といつも思う。映画祭で何でも上映できるわけじゃない。予算の都合もあるし、配給の都合もある。でも、その中で自分たちでできる何かの可能性に賭けて何ヶ月も前から準備している。映画祭を外から眺めているのと、中に入って感じることは雲泥の差だ。
俺も普段は一映画ファンでしかないけど、映画の奥深さ・素晴らしさは映画祭の中で知った。映画人に生で触れ合うことで感じ取った。映画ファンと交流することで知った。つまり「人と人」が触れ合うから映画祭なんだ。俺はそう思っている。
今年、青森市だけじゃなく、弘前市、八戸市、木造町と開催地を広げた。延べ4020人ものお客様が来場してくれた。俺たちにできることを少しずつ地道に続けて行きたいと思う。
応援して下さった人たちに心から感謝申し上げます。ありがとうございました。