デイジー川嶋の新世紀シネマエッセイ
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vol.049  2005.7.14更新

 初夏の青森県を映画の彩りで綴る「@ff第14回あおもり映画祭」がいよいよ始まる。えっ、もう終わるって?マジィー?ウッソォー!シンジランナァーイ!って、本当に驚くようなスピードで駆け抜けた一ヶ月間だった。全13日間の日程も残り3日。このエッセイで紹介している暇もなかったので、ご案内が遅くなったが、今年の「あおもり映画祭」を少しだけ振り返ろう。

 本当にオダギリジョーさんが青森県にやって来た6月25日。この日を俺は永遠に忘れないだろう。「@ff第14回あおもり映画祭」のゲストとして、すっかり常連となった阪本順治監督と共に、人気俳優のオダギリさんが初めて参加した。会場はむつ市中央公民館。なぜ、むつ市なのか。初めて開催する下北への道。県内にシネコンがバランスよく存在する中で、唯一の空白地帯。映画館のない街。「むつ市での開催を」とむつ市の映画ファンから何度言われたことだろう。そして、だからこそ俺たちがこだわった名作「この世の外へ〜クラブ進駐軍」の再上映の意図があった。

 4年前に「あおもり映画祭」を地域別チーム制にしたのには「それぞれの責任による運営」ができれば、全県的な広がりを持たせることができると考えたからだ。八戸市、弘前市がそれぞれ軌道に乗り始め、むつ市への夢は今年現実となった。「県内全域で」というのは設立当初からの構想だった。これ以上無理に拡げるつもりはないが、実際に各地を回った時に「青森県は面白い」と実感した。阪本監督が「リセットできる土地」と語り、オダギリさんが「あったかい映画祭」と評してくれた。その陰には過去の映画人や名作、青森県の土地の魅力の上に成り立っていることを忘れてはならない。

 ファイナル企画、7月17日(日)つがる市会場のゲストが松田龍平さんと新井浩文さんが来場してくれることになった。夢は叶うためにある。映画ファンの夢をカタチにできる映画祭という場が青森県にあることを誇りに思う。そして、驚くことがもう一つ。韓国映画「MUSA−武士−」のキム・ソンス監督が来場するのだ。「あおもり映画祭」初の海外からのゲストだ。7月16日(土)の青森駅前アウガで、「あおもり映画祭」の新しい歴史の扉が開かれる。 俺たち映画ファンは何を求めているのだろう。素晴らしい映画を大スクリーンで鑑賞するだけに留まらず、映画人の生の声を聞きたがっている。そこに地域への愛と夢が混在している。その映画祭という非日常的な場にいられる恍惚と不安。あと3日、どんな感動ファイナルが待っているのだろう。「もっともっと、青い森ドリーム。」、「@ff第14回あおもり映画祭」のテーマです。