デイジー川嶋の新世紀シネマエッセイ
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vol.052  2005.11.28更新

 遅ればせながら韓国映画にハマり始めている。元々、香港カンフー映画に熱狂した世代なのでアジア映画に違和感はなかったが、どうも韓流ブームにはついて行けなかった。それでも「シュリ」や「JSA」に圧倒されたし、近年の韓国映画の盛り上がりは実感していた。ただ、俳優の名前を覚えられない俺と韓流ファンとでは話が噛み合わないので、あえて自分から語ることはしなかった。しかし、ソン・イェジンには「ラブストーリー」から恋をしていて(!)、「酔画仙」「四月の雪」「私の頭の中の消しゴム」と今年は充実の年だった。

 その「私の頭の中の消しゴム」は今秋大ヒットしたが、主演のチョン・ウソンがブレイクし始めた。
一昨年「@ff第12回あおもり映画祭」で「ユリョン」を上映し、昨年の「@ff第13回あおもり映画祭」では全国初上映となる「マット・ボーイ(原題)」を上映した。今年「@ff第14回あおもり映画祭」では「上海グランド」「MUSA−武士−」を上映。韓国映画を応援しているチーム「桃茶娘。」が、日本では無名な時代から応援し続けて来た。
今秋になって「マット・ボーイ(原題)」が「トンケの蒼い空」というタイトルで公開されたが、一年半前に観ているというのも不思議な感じがする。

 また「マルチュク青春通り」には、俺自身のブルース・リー世代の高校時代がモロにハマり、「恋する神父」と続くクォン・サンウの魅力に夢中になり始めている…。はっ。なんで俺、韓国映画にこんなにも…(自分で驚くなっ)。八戸フォーラムで開催された「韓流シネマ・フェスティバル」には観に行けなかったが、凄いラインナップが連日組まれていた。「毎日が映画祭」というムードだった。
韓国に限らず、映画は自分が知らない世界を垣間見ることができるマジックであり、夢の世界。近くて遠い異国だった韓国が、こんなにも近く感じるのはやはり映画の力が大きいのだと思う(まだ行ったことがないのに)。

 そして、究極の韓流がこちら。12月17日(土)・18日(日)の二日間、青森県立美術館(略して県美。シアターは220席)開館プレイベントとして「韓国映画祭」が開かれる。世界を席巻する韓流。そんな韓国映画の最高峰を厳選し、特集上映する。
巨匠中の巨匠イム・グォンテクの最高傑作に始まり、韓国の映画表現の先端を極めた映画作家の視点は、人間の深層にある一筋縄で行かない愛憎劇を、時に笑いと慈しみを持って、時に戦慄とサスペンスで、銀幕へと深く美しい陰影を織りなす。全てが青森県内初上映で、3つのプレミア上映を含む究極の5作品が、美術館シアターの初上映作品として企画された。

 美術家・奈良美智氏(弘前市出身)の「あおもり犬」が話題を呼ぶ青森県立美術館は来年7月13日の開館だが、「日韓友情年2005」「青森―ソウル定期便就航10周年記念」を締め括るビッグイベントであり、一足先に美術館を体験できるチャンスだ。美術品が展示されていない状態の美術館はシンプルな異空間で、不思議な迷路とも言える。
初日は「春香伝」「悪い男」「スーパースター/カム・ヨサン(原題)」。韓流パーティーもある。二日目は「ビッグ・スウィンドル!」、そして、最も話題を呼ぶプレミア上映となる「A Family(原題)」。日韓映画関係者によるシンポジウムもあり、今秋むつ市内でロケされた「青いうた」を企画・制作・配給するシネカノンの李鳳宇社長も出席する。
北国では各地の映画祭で賑わいを見せているが、今年の締め括りはこの「韓国映画祭」で楽しみましょう。
お問い合わせは主催の「韓国映画上映実行委員会(017−734−9923)」まで。