デイジー川嶋の新世紀シネマエッセイ
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vol.056  2006.11.17更新

 この秋は、収穫の秋だった。青森市が男女共同参画都市宣言をしてから今年で10周年。10月末に青森駅前・アウガで「カレとカノジョの○○××(マルマルバツバツ)。」を開催。全国各地の映画祭で注目されている県人若手監督二人の特集をした。
今年の「@ff第15回記念あおもり映画祭・AIR2006」で大賞を受賞したタテナイケンタ監督(七戸 町出身)は「東京のどこかで」と最新作「幸福なる食卓」を初上映。横浜聡子監督(青森市出身)は初監督作品「ちえみちゃんとこっくんぱっちょ」の再上映。残念ながら横浜監督は次回作撮影中につき欠席だったが、とても魅力と才能にあふれる二人。今後とも応援したいと思う。

 その後、野辺地・横浜・六ヶ所フィルムコミッション(FC)主催の「映画を語る会」が野辺地町の「まかど温泉富士屋ホテル」にて開催された。
「白い巨塔」「男はつらいよ」のプロデューサー・小林俊一氏、プロデューサー・大山禮二氏(野辺地町出身)、「ウルトラマンタロウ」のプロデューサー・熊谷健氏(野辺地町出身)、更には「Gメン75」に出演していた女優・藤田美保子さんもゲストとして参加。
この日から平内町も加わり、4町村によるFCとなった。また、十和田市でもFC設立されると報じられた。

 11月に入って、下北FCでは名優・石濱朗さん、昨年むつ市で「青いうた〜のど自慢青春編〜」を撮ったプロデューサー・椎井友紀子さんらを招いて「シネマde下北」というフォーラムを開催し、俺も招かれた。続々と訪れる映画人たちとロケの話題。スポーツ紙と芸能ニュースで吹き荒れた大間町でロケする石原プロとテレビ朝日の正月ドラマ「マグロ」は、津軽鉄道の「ストーブ列車」でもロケが行われ、青森県は映画・テレビのロケとイベント続きだった。

 そんな中、「第19回東京国際映画祭」の協賛企画・文化庁映画週間「第3回全国映画祭コンベンション」に招かれ上京した。
市の財政破綻という悲劇で休止となった「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」や民間主導のNPO組織に移行する「山形国際ドキュメンタリー映画祭」、阪神淡路大震災の被災地の文化復興を目指す日本における映画発祥の地「神戸100年映画祭」という全国的にも有名な映画祭と一緒に「あおもり映画祭」が紹介された。
とても名誉なことで、場所が六本木ヒルズ49階ということもあって、緊張して出かけた。二ヶ国語・同時通訳のイヤホーン付きの国際会議場で全国の関係者が集う中でパネリストとして座った。

 六本木ヒルズで昼メシを食べて、俺も遂に昼ズ族の仲間入りか?というギャグ報告を狙っていたが、そんな余裕もなく、大人気の讃岐うどんを食べようとしても1時間待ち状態。仕方なく立ち食いうどんを食べた(とほほ)。
 肝心のコンベンションだが、「長く継続」し「大きな補助金に頼らずに自主独立」して、全国的にも珍しい「全県的ネットワーク型」の好事例として取り上げられた。昨今の映画ロケ続出、FC設立ラッシュもあって注目を集めたのは確かだが、全国的にはまだまだ未熟。「あおもり映画祭」はやっとスタート地点に立ったと思っている。ただ、全国各地で同じ悩みを持つ仲間がいたことは心強いものを感じた。「映画ファンが組織している映画祭実行委員会と経済効果を求めるFCが噛み合わない」という報告もあった。
映画祭とFCは似て異なるもの。昨年の秋から始まった青い森ゴールドラッシュ。ワケもわからぬまま走り続けていたような気がする。今は違う。「ゆっくり歩こう青森県」を唱えたい。

 そろそろ冬支度。今年も大雪の寒い冬だったら嫌だな。ただ楽しみなこともある。公開に先駆けて話題沸騰している広瀬香美が歌う「素敵な夜、ボクにください」(中原俊監督)の主題歌「サプライズ未来」。
世界女子カーリング選手権大会の公式テーマ曲にも決定し、スポーツ紙によれば「チーム青森のマリリンも大喜び」とのこと。韓流スター、キム・スンウと吹石一恵が冬の青森を舞台に繰り広げるカーリング・ラブコメディーが、いよいよ来年1月20日に県内で先行公開される。舞台挨拶も予定されているとのことだ(えっ、あの人が?)。
「チーム青森」を応援するため、青森県カーリング協会と世界女子カーリング選手権大会への寄付金付きの前売券が発売されている。映画を観て、チーム青森を応援しよう。冬の青森を盛り上げよう。そして、この映画を見たら、普段はなかなか言えない告白タイムが訪れる。「ステキナヨル、ボクニクダサイ」と明るく笑って言える。たどたどしく外国人のようにして告白するのだ。笑ってごまかされるか、そのまま抱きつかれるかはアナタ次第(何じゃあ、ソレ)。引っ叩かれたら、上を向いて歩こう、涙がこぼれないように(って)。