バックナンバー 2003.1.30更新

デイジー川嶋の新世紀シネマエッセイ vol.023
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 松井のメジャーリーグ挑戦で、日本のプロ野球、特にセ・リーグはバランスが取れると思っていた。元来巨人ファンなのだが、今のままでは強すぎて面白くない。松井が抜けてちょうどいいと思ったら、ヤクルトのペタジーニをFAで獲得してカックンと来た。ジャイアンツカラーちゅうもんがあるやろがぁ。誰でも金で買えると思うな、○○○○(さぁ、みんなで考えよう)。こんなFA補強ばっかして強くしたから、松井に逃げられるんじゃい。このままじゃ日本一になったらみんな次の目標を目指して出て行くぞ。しかし、これが現代社会の現実で、今後そうあるべきなのかも知れないとは思う。「会社に命を捧げる」時代は終わりを遂げ、「自分のため・可能性に賭ける」時代だ。会社なんか不祥事があったら一発だ。終身雇用なんてあり得ないし、それを期待している奴なんか逆に見放される。簡単にリストラされる。誰も守ってくれない。自分の「個性・商品価値」を自分で「売り」ながら、誰もがフリーエージェント(FA)になる時代なのかも知れないと思うからだ。
 とは言いながら、原監督の昨年の采配は見事だった。あの豪華メンバーなら誰が監督をやっても…と思っていたが、長嶋も王もできなかったルーキー監督の日本一には何か秘密があるのだろう。原監督ならではのものが当然あるはずだ。素人の俺でも認めたのは、清水の一番定着、桑田の先発再生と代打起用、阿部の躍進(主力ケガ離脱時に3番を打たせた)。少なくともカリスマ長嶋にはできない「チームの団結力・ジャイアンツ愛」を前面に打ち出していた。そして見つけたこの一冊。「原辰徳流『活私(かっし)』管理術」(東邦出版・刊/江尻良文・著)には納得できる語録とエピソードがずっしり。「『個』の時代なのに、若者は『属性』を求めている。徹底的に『対話』せよ」には目からウロコが落ちるようだった。カリスマの前では「対話」がなかったらしい。「対話」とは一方的に喋ることでも一方的に聞くことでもない。互いに理解し合うための対話だ。人を活かすための対話だ。タイの鯛の対話は他意はないが(ナンのこっちゃ)。野球とベースボールは違うと言うが、終戦後、日米の文化の架け橋になったのが、映画であり、プロレスであり、プロ野球であったのは間違いのない事実。アメリカ映画にも野球を題材にした名作は多い。俺の年代で野球の映画というと、ロバート・レッドフォード主演の「ナチュラル」とケビン・コスナー主演の「フィールド・オブ・ドリーム」が思い出深い。そして、いま「オールド・ルーキー」が話題になっている。観る前から涙が溢れて来る。もう観る前から感動する話だからだ。実は、実話なんです。その舞台に日本製ゴジラ(松井だろっ)がいるなんて、夢のような話ではあるけれど。
 
 
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