バックナンバー 2003.2.28更新

デイジー川嶋の新世紀シネマエッセイ vol.024
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 ある読者から「デイジーさんって、詞とか書かないんですか?」とメールが届いた。わずか5分で返信をした。こんなことには、俺の才能はきらめくのだよ。悲しいけれど。以下、俺の返信メール。「♪はげぇ・ぽったー!髪々の使者ぁ。薄くてもないよりはまぁしぃ。希望を捨てるな、夢を持てぇ。髪がある限りぃ、ハゲしく生きろぉ。ボジョレ・ヌー棒、魔法の杖。つけて、叩いて、またつけるぅ」ってが。東京にいる友人のイラストレーター・S氏が言った言葉を思い出した。「人間ってさ、『忘れる』から生きて行けるんだよね。全部覚えていたら、恥ずかしくて死にたくなるよね」と。その意味が、今ならわかる(本当に死にたいくらい恥ずかしいわい)。
 こんなデイ爺様でも、アジア女の純真な映画には涙することもある。DVDで「初恋のきた道」をやっと観た。実際に中国へ2度行ったので、いろんな情景が重なって、映画の中に入り込んでしまった。チャン・ツィイーの赤いちゃんちゃんこがたまらなく素敵だった(その分「ラッシュアワー2」は悲しいものがあったが)。そのチャン・ツィイーはチャン・イーモウ監督の最新作「英雄」にも出演している。海外で観て来た人の情報によると、あの「グリーン・デスティニー」を凌ぐ映像だそうだ。中国、香港の女は純真でいいっ。しかも、格闘技が強いので助けてもらえる。スレた日本の女は嫌じゃ!と言いつつも、「黄泉がえり」の竹内結子はいいっ。下山天監督(平内町出身)の映画「イノセントワールド」のロケで龍飛崎に来た時から注目していたが、本当にいい女になったものだ。この映画の大ヒットは、アイドル人気ではなく作品が持つ力。俺のラジオを聞いたおばあちゃんが何年かぶりに映画館に足を運び「死んだおじいちゃんを思い出した」という反応もあった。各賞を総ナメにした名作「たそがれ清兵衛」にも涙した。宮沢りえが知らないうちに大人のいい女になっていた。黄昏時になると呑み歩く「たそがれデイ爺様」は心を入れ替えて頑張りやす。男がいい男なら、いい女はずっと待っていてくれるのだ(ホントかっ)。
 映画だけじゃない。RAB青森放送が「ズームイン!朝」で放送したものを再編集して制作した「盲目の名馬タカラコスモス」にも涙した。青森県内のみならず、日本中を涙で濡らした名作がビデオになって発売されたのだ。平成14年度日本民間放送連盟賞を受賞した作品。女子高生と盲目の馬との心の交流を描いた感動のドキュメンタリーだが、丹念に時間と手間暇かけて撮影したのがよくわかる。ローカル局であっても、ズバ抜けた感性の作り手の心は全国に伝わるのだ。あなたも泣いて下さい。見えなかったものが見えて来ます。
 
 
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