title 歴史の森の奥深く、
  闇に生まれ、闇に死ぬ。
 群れず、信じず、
時代を生き抜く忍者たち。
 人は彼らを、「梟」とよんだ。
<キャスト>
 中井 貴一
 鶴田 真由
 葉月 里緒菜
<原作>
 司馬 遼太郎
<監督>
 篠田 正浩


 天下人・秀吉暗殺計画と絢爛華麗な安土桃山時代を背景に、<フクロウ>のごとき忍者として生き抜く男・重蔵と、彼を愛するふたりの女、対照的な男同士の対決−4人の男女の生きざまを、圧倒的なスケールで描く、手に汗にぎるスリリングなエンターテインメント大作が「梟の城」だ。
 原作は国民的作家、司馬遼太郎の長編第1作にして直木賞受賞作である。司馬史観といわれる独特の歴史観はこの最初の長編から健在であるが、忍者を主人公とした活劇としてのエンターテインメント性が、以降の作品より色濃く出ており、また、司馬作品唯一のメロドラマといえる程、2人のヒロインの愛情が丁寧に描かれているのも大ききな特色だ。

●映画化にあたる篠田監督は「心中天網島」「瀬戸内少年野球団」「鑓の権三」「少年時代」「写楽」などで世界的にも注目を浴び続けているが、そのキャリアのすべてをつぎ込み、映画ならではの躍動感にあふれた興奮のエンターティンメント大作に挑む。

●篠田監督のもとには日本映画界を代表する超一流の顔ぶれが結集した。建築、衣裳、小道具に至るまでの細心のこだわりと、重厚かつ迫力の映像が相まって、見る者を圧倒させる。時代の再現には最新のSFXを多用し、秀吉の居城である大坂城、伏見城、名護屋城、聚楽第を再現、京、奈良、堺、伏見の街並が蘇った。ポルトガルなど諸外国の影響を色濃く受け爛熟した、色彩鮮やかな安土桃山文化がスクリーンに現出する。

●「忍者は現代のClAのような存在」と語る篠田監督。体力と知力、情報収集能力を持ったプロというリアルな姿を描く。アクションシーンにはCG合成の技術も使用し、NINJAとして通用するこの世界的キャラクターが、ダイナミックに躍動する。

●製作費は10億円。3年に渡る大プロジェクトが完成した。この秋、世界にむけた空前の超大作がついに公開される。


STORY
「太閤秀吉を暗殺せよ!」
 忍者とはフクロウの如き存在。人の虚の中に住み、五行の陰の中に生き、しかも他の者と群れずただひとり生きるもの。
 ある忍者に命じれられた大胆な計画があった−太閤秀吉暗殺。伊賀随一の忍者・葛籠重蔵(中井貴一)は、織田信長によって一族を惨殺された怨念と、忍者としての生きがいをかけて秀吉暗殺という密命に情熱を燃やす。
 重蔵に近付く謎の女・小萩(鶴田真由)。敵か味方か−正体の定かでない女に激しい愛情を抱く重蔵。小萩もまた出会った瞬間から、この恋が生涯に一度の命をかけたものになる予感を覚える。
 重蔵の前に立ちはだかった、かつてのライバル風間五平(上川隆也)。重蔵を上回る腕を持つ忍者だった五平は、下忍という身分を嫌い、組織で戦う忍者よりも、武士として立身出世を望んだ野心家だ。己に生きるか、組織に死すか−出世の手段として重蔵を捕らえることに執念を燃やす。
 女忍者・木さる(葉月里緒菜)は五平の許嫁だったが、重蔵への想いを捨て切れないでおり、重蔵のためなら命を捨てる覚悟さえする。
 重蔵と五平との技の隈りを尽くした対決、甲賀忍者との死闘、吉野山の薪能での暗殺未遂、そして秀吉の居城・伏見城に重蔵は忍びこんだのだが・・・。