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誰にもいはずにおきませう。 朝のお庭のすみつこで、 花がほろりと泣いたこと。 |
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| <出演> 田中 美里 中村 嘉葎雄 永島 暎子 寺島 進 増沢 望 |
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| <監督> 五十嵐 匠 |
‘若き詩人中の巨星’と西條八十に絶賛を受けながらも26歳で夭折した童謡詩人金子みすゞ。没後その作品は散逸し、幻の天才作家として語り継がれていた。しかし、死後半世紀を経て遺稿集が発掘されたのを契機に、その人物にも注目が集まるようになる。優れた作品を残しながらも若くして自ら死を選んだ理由は、、温かく優しい詩作の裏に秘められた真実とは…。
死後70余年を経た今年、その生涯が舞台、TVドラマ、そして本作『みすゞ』として映画化されることとなった。まさに熱い‘みすゞ’ブームの中、メガホンをとったのは『地雷を踏んだらサヨウナラ』の五十嵐匠監督。その生涯を端麗な映像美でフィルムに焼き付けた。
ヒロインみすゞにはNHK連続テレビ小説『あぐり』、『一弦の琴』の田中美里。その夫役に寺島進。さらに永島暎子、中村嘉葎雄と実力派に加え若手注目株の加瀬亮、また西條八十役にイッセー尾形と豪華なキャストが結集。
天才写真家アラーキーこと荒木経惟がみすゞの詩に魅せられ、スチールを担当したことも話題を呼んでいる。
STORY
願っても、願っても許されぬ恋。
1923(大正12)年、日本海の港町下関。二十歳のテル(田中美里)はみすゞというペンネームで詩を雑誌に投稿していた。西條八十(イッセー尾形)に見いだされた彼女の作品は人気誌に次々と掲載される。一躍童謡詩人の憧れの的となったみすゞを従兄弟の正祐(加瀬亮)は誇らしく見守っていた。輝かしい希望に満ちた日々の中で、互いに創作を研鑚する同士であり、心密かに慕いあう二人。しかし、彼女はこれが許されぬ恋であることを一人胸に秘めている。正祐は幼き頃、養子に出された実の弟なのであった。
二人の関係を案ずる周囲によってみすゞは意にそまぬ相手と政略結婚をさせられる。最愛の娘をもうけるも、放蕩の限りを尽くし、遊郭に入り痩る夫(寺島進)から淋病を移されてしまう。病状の悪化に重ねて夫から詩作と投稿仲間との文通までも禁じられたみすゞは、徐々に心身とも翳りを見せ始ていく。まだ肌寒き春の夜、みすゞはある一つの決断をする…。