title 何よりも君の死を恐れ、誰よりも君の死を望む。
<キャスト>
 フィリップ・シーモア・ホフマン
 キャサリン・キーナー
 クリフトン・コリンズ・Jr
 クリス・クーパー
 ブルース・グリーンウッド
 ボブ・バラバン
<監督>
 ベネット・ミラー
 公式ホームページ

数々のスキャンダラスなゴシップで知られ、社交界の頂点にいた作家トルーマン・カポーティは、ある死刑囚と出会い、現代文学最高の傑作「冷血」を書いた ―― 。

その頃、カポーティは輝く光に包まれていた。「ティファニーで朝食を」で人気作家となり、マリリン・モンロー、ハンフリー・ボガードらハリウッド・スター、ケネディ夫人ジャクリーンの妹や、CBSの創立者ペイリーの夫人など、アメリカ上流社会に君臨する女性たちとの親交を深めていた。
ジェットセット(ジェット機で飛び回るセレブリティたち)のはしりとして、人々の憧れと嫉妬を集めた彼の絶頂は、ニューヨークのプラザホテルで開いた大パーティだった。
“黒と白の舞踏会”と呼ばれたこの祭典は、いまだに伝説として語り継がれている。
しかしその後、彼は一冊の本も完成させることは無かった・・・。
「冷血」執筆中のカポーティが見たものは、一体なんだったのか ―― ?
その体験が彼に与えると同時に、奪ったものとは ―― ?
 

CAST

主要5部門ノミネートという快挙を成し遂げた本年度アカデミー賞では、主演男優賞を見事に受賞、他にも数々の権威ある賞を受賞した本作の最大の殊勲者は、主演のフリップ・シーモア・ホフマンだ。『マグノリア』『レッド・ドラゴン』などで演技派として高く評価された彼が、制作指揮者も務めた本作では、カポーティ独特のジェスチャーやクセを貫き通すなどの表面的な特徴を完璧に体得するのみならず、創作への熱意や苦悩を迫真の演技で表現し、パーフェクトなカポーティ像を作り出した。共演者にも実力派がそろった。カポーティの良き友人で作家のネル・ハーパー・リー役には、アカデミー賞助演女優賞ノミネートを受けたキャサリン・キーナー。また、保安官役には『アダプテーション』でアカデミー賞助演男優賞に輝いたクリス・クーパーが扮して深みのある演技を披露している。
 

STORY

カポーティ 1959年、カポーティは、小さな新聞記事に目を留めた。カンザス州の田舎町で一家4人が喉をかき切られ、手足を縛られ顔面に散弾銃を打ち込まれて惨殺されるという凄惨な事件。興味を抱いたカポーティは文学の新たな地平を切り拓くという野望を胸に、取材に向かう。保安官や発見者を訪ね、現場や遺体を見て回り、ついには逮捕された犯人二人組に接触。とりわけ、その一人ペリー・スミスとの出会いは彼の創作意欲を刺激し、壮大なノンフィクション・ノベル ―― 後に発表される代表作「冷血」 ―― の構想が出来上がっていった。やがて犯人に下される死刑判決。

取材の中で、カポーティはペリーが、自分と同じ孤独で傷つきやすい心をもっていることを感じ取る。二人は社会的な存在を取り払った純粋な人間同士として心を通わせていく。カポーティに心を開いたかに見えたペリーだったが、小説のクライマックスとなる「殺人の理由」については、何ひとつ語ろうとしない。さらに結末となるだろう死刑執行は延期され、執筆は停滞。ペリーが死刑にならなければ、小説は完成しない。ペリーの死を恐れると同時に切望するカポーティの、激しく揺れ動く心。