小さな羽音
1998年/50分(ドキュメンタリー)
STAFF
監督/飯塚俊男
企画/草刈広一
撮影/原 正
ナレーター/中山千夏
配給/チョウセンアカシジミの記録映画を作る会

『飯塚俊男の名作・小さな生きものからのメッセージ』
 東北地方の一部、それも山の中に棲む蝶が広々とした水田に点在する農家の屋敷林で見つかった。 不思議なことに蝶の頒布は、江戸時代に作られた用水路が担う灌漑水域と一致していた。 もしかして、水源地の山に生活していた蝶が、水路をつたって里に降りて来たのかもしれない。 それを明らかにして行くところにこの映画のテーマが隠されている。
 水田に水を運ぶ網の目のように張り巡らされた手堀りの水路。細やかな生態系を循環させる流れ。 そこから聞こえて来る生き物たちの鼓動。そんな小さな羽音が聞こえて来るようだ。 大陸に起源をもち、東北の地に棲みついたこのチョウセンアカシジミ蝶は、いまトリネコの木と共に極限された場であえいでいる。
 風土と人間の歴史が宿されたその生態が、地元の人たちの熱意によって丹念な映像記録へと結実した。 縄文映画3部作の飯塚俊男が各賞を受賞した名作。 小さな羽音から大きなメッセージが聞こえて来るドキュメンタリー映画。

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