『7本のキャンドル』アボルファズル・ジャリリ監督/イラン/1994年/カラー/83分/35mm
7本のキャンドル ■メヒディ・アサディ、アスガル・ゴルモハマッデ、ホセイン・マルミ、他
■ゼイナブ・バルバンディ、ナビ・ジャリリアン、ホセイン・サキ、他
 少年の妹が原因不明の全身麻痺にかかってしまった。少年は妹を救うため、ありとあらゆる手だてを尽くす。それでも妹は治らない。少年は奇跡の瞬間を信じて神に祈りを捧げる・・・。説明的な台詞をすべて削ぎ落とし、映像の積み重ねによってストーリーが展開していくというジャリリの映画文法が、ここに花開く。
『ダンス・オブ・ダスト』アボルファズル・ジャリリ監督/イラン/1998年/カラー/73分/35mm
ダンス・オブ・ダスト  少年イリアは、黙々と煉瓦造りにはげむ。風の音、雨の音、火の燃える音、水の音。これらの音と一体になった映像が、少年の心象風景に流れ込む。そんな彼が少女と出逢う。二人は視線を交わし合い、ほほえみ、そして名前を呼び合う。「この映画は“愛のこだま”です。心に残るのは、切ない愛の思い出です。」監督ジャリリのメッセージである。
『DON』アボルファズル・ジャリリ監督/イラン/1998年/カラー/90分/35mm
DON  ダン(DON)とは、「知りなさい」という意味。「すべての人間関係はお互いを知り、理解することから始まる」と、ジャリリは語る。麻薬中毒の両親を持ち、戸籍も身分証明書も持っていない少年に出逢ったジャリリは、その少年を主人公として、映画を作り上げた。フィクションとドキュメンタリーが奇妙に交錯し合う“ドキュ・ドラマ”の傑作。
『坂道』小嶋宏一監督/日本/1994年/カラー/35分/ビデオ
坂道 ■木本貴士、平野愛、他
 小嶋宏一(京都出身)の弘前大学映画研究会時代の習作、かつ秀作。巧みな移動撮影、リズミカルな画面構成など、小嶋の映画が持つ特徴の萌芽に観客は改めて気づくだろう。
 少年と少女は自転車で町の探訪に出かける。坂道の多い町を走るうちに、二人は諍い、そして和解する。
『5月2日、茶をつくる』小嶋宏一監督/日本/1998年/カラー/25分/ビデオ
5月2日、茶をつくる ■山崎祐作、萩原豊、澤井真也、城下輝明、永尾裕也、甲斐正剛、川谷哲也、他
 自分の将来に不安を覚える青年は、師匠と共に茶の葉を摘み、葉を蒸し、そして手揉みする。淡々とした、しかしリズミカルな作業の中で、青年の心境が変化していく。青年の作ったお茶と同様、小嶋の映画は甘露な思いを観客にもたらす。'99年第21回ぴあフィルムフェスティバルグランプリ受賞作品。
『軍事演習』フレデリック・ワイズマン監督/アメリカ/1979年/モノクロ/115分/16mm
軍事演習  冷戦下、第3次世界大戦を想定し、実際に「戦死者」さえだしたNATOの歴史的大軍事演習。ワイズマンは演習に参加したアメリカ歩兵師団に密着しながら詳細に取材を行った。過去の大戦の幻影を引さずり、まるでハリウッド映画さながら、戦争ごっこのような大演習の模様を、冷徹な視線でアイロニカルに描き出す。