| 初めて心がふれあった中国人は幼い兄妹だった
●大戦中の中国での体験をもとにして元小学校教諭・黒藪次男氏が書いた児童文学「少年の目」(新日本出版社)をベースにして、日中平和友好条約締結20周年記念作品として感動の日中合作映画が誕生した。「チンパオ」は中国人の少年の名前。両親とも日本兵に殺され、幼い妹のチンホイと桂林の近くの村で暮らしている。チンパオの宝物は生まれた時から育てて来た牛のチュアンチュアン。1945年春。人民軍との戦闘に敗色濃厚となった日本軍部隊は、食料調達と称して中国農民の家畜や穀物を略奪しながら北へ敗走していた。チンパオの大事な牛もその部隊に奪われるが、「牛を返して」と舞台の後をついて行く。学徒出征兵の相澤伍長は、兄妹の懸命さに同情するようになり、牛を殺すことにためらいを覚える。秩序を失った敗軍の混乱は痛ましい悲劇となって、復員した相澤伍長をその後50年に渡って苦しめることになる。この相澤伍長を名優・田村高廣が演じている。 |