しとやかな獣(けだもの)
1962年・96分
監督/主演
STAFF
監督/川島雄三
  CAST
若尾文子

鬼才・川島雄三監督、晩年の名作!

鬼才・川島雄三監督(むつ市出身)の映画の中でも、実に痛快な代表作として知られる名作。舞台は2部屋しかない公団住宅。ここに、金のためには世間の道徳観念など屁とも思わない一家が住んでいる。海軍中佐であった父親の指導のもと、息子は芸能プロに勤め詐欺まがいの悪徳手口で荒らし回り、娘は流行作家の妾となり、金を絞り取ることに余念がない。母親はそんな親子を温かく見守っている。そこに息子に横領金を貢いでいた女事 務員が登場して来て…。悪に徹し切った登場人物たちの台詞が実に小気味よく、それに見事に応えた役者たちの味も格別だ。歌舞伎を思わせる音楽の流し方といい、斬新なブラック・ユーモア家庭劇だ。自らの作品を「重喜劇」と称して51本の作品を残した川島監督の49本目にあたり、翌年の昭和38年に鬼籍の人となった。「サヨナラだけが人生だ」という名文句を残し、筋萎縮症の宿痾を抱えながら生き抜いた人生は壮絶なものだった。


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